予習・復習は絶対に必要なのか?応用問題にも対応できるようになる復習方法とは?

このブログを書いた人
88塾 塾長

京都大学 理学部を卒業した後、
最大手予備校にて難関国立大理系クラスの進路指導を担当。
勉強と進路指導の双方からのサポートを目指し、プロ家庭教師として独立。
家庭教師歴は10年越え。2児の母。
【解法の方針】を教える指導を徹底した、
「丸暗記しない数学」が生徒から好評。
2020年、オンライン授業を導入。
2022年夏、高校数学解説のブログを設立。
座右の銘は
『よく遊び しっかり食べて たっぷり眠る』

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予習、復習は絶対に必要なのか?

塾長
塾長

結論から言おう。
復習は絶対に必要だ。予習は時間に余裕があれば、で良い。

えっ!予習は絶対にしないといけないものだと思っていました。
予習していないと授業についていけないのでは…?

塾長
塾長

もちろん、予習ができるに越したことはない。
しかし、予習に時間を費やしてしまい復習に手が回らない…という方は、思い切って予習をやめてみても良い。

そう、予習より何より最優先すべきなのは、復習である。

自習時間には、まず授業や履修分野の復習を終える。その後、余った時間で予習をする

予習必須!という先生が多いので、本当に予習を後回しにしていいのかと不安に思うだろうが、騙されたと思ってこれを実践してみてほしい。

正しく復習を積み重ねていけば、予習に時間を費やすよりもずっと効率良く学力をあげられるはずだから。

大切なことだから何度でも言おう。
予習に時間を費やすあまりに復習が疎かになるくらいならば、予習はごく最小限でよい。

「万全に予習をして授業に臨みました」の落とし穴

さて、「万全な予習」には、大きな落とし穴がある。

高校生の頃の私は、まさにこのタイトルのように、予習を怠らない比較的真面目な学生だった。

しかし、予習に使った時間に比例するどころか、反比例するように成績は伸び悩んでいた。

今考えると理由は明快、予習をして満足していたからである。

本来、予習で全てを理解しておく必要は全くない。

理解するためにこれから授業を受けるのだから。

しかし、演習中心の授業などでは、予習をしていくと授業内容を効率良く理解できることもまた事実である。

そこで、諸君には最低限の予習をおすすめする。
最低限の予習が最大限の効果を発揮すると言っても過言ではない。

最低限の予習ってどういうことですか?

塾長
塾長

自分がどこまで解けたか、どこから手が出なくなったかを把握することだよ。
次の問題で具体的に見てみよう。

授業では、手が出なくなった部分から特に集中して聞く。

するとメリハリをつけて受講することができる。

解法の方針や流れを強く意識しながら復習しよう

ただ何となく、間違えた箇所だから復習する、というのは残念ながら時間の無駄である。

確かに、間違えた問題を解き直している時ほど、「勉強している自分…偉い!」という気持ちになれるものだ。

時には(解法をなんとなく覚えてたりなんかして)授業前に解けなかった問題が解けるようになっていると、短期的に見ると頭が良くなった気がするだろう。

しかし残念ながら、方針を強く意識することなく復習を重ねても、長期的に見ると得点化には繋がりにくい。

しばらく時間が経つと解き方をすっかり忘れてしまい、「ああこの問題、見たことあるし解いたこともあるはずなのに…」と模試や定期テストで悔しい思いをすることになる。

こうならないために、解答そのものではなく、方針や解法の流れを復習してほしい。

「ああ、この問題ではこの条件があるからこの解法を選ぶのだな」
とか、
「こんな式変形をするのは、求めたいゴールの値が○○だからだな」
といったような感じである。

これを地道に続けた学生は間違いなく伸びる。

問題を応用されると解けなくなるのはなぜ?

教科書や基本問題集に載っているような問題なら解けるのに、模試や応用問題集などで少しでも条件や問われ方が変わると、とたんに分からなくなってしまうことはないだろうか。

担任時代や家庭教師の授業現場でも、本当によく出会うパターンである。

塾長
塾長

これは、問題と解答をセットで覚えている生徒に多いのだよ。

「この問題にはこの解法!」と条件反射的に覚えてしまっており、方針を自力で考える訓練をしていないので、少し問題が変えられると途端に解答が思いつかなくなるのである。

応用問題に立ち向かうために必要になるのは、ここでも【方針立て】の力なのである。

受験数学において、解法の方針が分かっているということは、すなわち得点アップに直結する。

【方針立て】の必要性については、別の記事で詳しく説明しているので、それを参考にしてほしい。

また、当ブログでは、解法の方針が理解しやすい・覚えやすいように問題を解説していくので安心して読み進めてほしい。

“分かったつもり” を潰す復習方法

「解説を聞いて理解できた」ということと「自力で解けるようになった」ということは全くの別物である。

解答を読んだり聞いたりした時は「分かった!」と思ったのに、次に自分で解こうとした時にはもう忘れてしまったのか、手が出せなくなっていました…

という悩みをよく聞く。

この改善策は、人に解説するつもりで問題を解く練習を徹底することである。

後輩でも兄弟でも架空の人物でも誰でもいいので、脳内でその人に対して解説をするようにしながら、解法の方針やポイントを確認してみよう。

なんとなく 分かっているつもり” だった箇所は、きっと曖昧な説明しかできないはずである。

そして、その曖昧にしか説明できなかった箇所を決してスルーせずに、確信を持った説明ができるようになるまで先生や友達に質問するとよい。

塾長
塾長

もちろん、当ブログのお問い合わせ(質問)欄から質問してくれるのも大歓迎だ!

解けなかった問題は、伸びしろの宝の山!復習用ノートを作成しよう

さあ、ここまでで、いかに復習が大切であるかを説明してきた。

これを読んでくれている諸君には、ぜひ自分専用の「復習用ノート」を作ってほしい。

そして、間違えた問題や、予習時に分からなかった問題に関して、復習の経過が分かるように残しておこう。

学生だった頃の私は、マークを決めて、問題番号とともに「復習用ノート」に記録をつけていた。

マーク例
◎…方針決めも解答も満点
〇…答えは合っていたが、方針は微妙
△…途中まで解いたが、その後解けなかった
× …方針も浮かばず、手が出なかった

そして、2回「◎」が続けばその問題は合格と決めて、問題を解きっぱなしにすることがないように管理をしていた。

どうしても覚えにくい公式や解法のポイントなどをまとめてメモしたり、相棒のような存在のノートだった。(当時のノートはほとんど捨てたが、これだけは捨てられずに今でも保管している)

塾長
塾長

ノートに復習記録を残すことで自分の努力が目に見えてわかり自信が湧いてくるので、受験本番前にパラパラ見てみるのもオススメだよ。

まとめ

  1. 復習は絶対にしよう。予習時間より復習時間を優先させること。
  2. 最低限の予習で【どこまで解けたか・どこから手が出なくなったか】を確認しよう
  3. 解法をただ覚えるのではなく、解法の方針や流れを理解しよう。
  4. 方針を知識として蓄積していけたら応用問題もこわくない!
  5. 復習では、人に解説するつもりで問題を解き直そう
  6. 復習用ノートを作り、問題の解きっぱなしを無くそう
塾長
塾長

さあ、早速できることから取り入れてみてな!君たちの健闘を祈る!

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